翻訳者のための青色申告(4) – 帳簿入力の順番

2012-11-15 10.54.34

控除証明書が届く季節になりました。順調に毎月帳簿を入力されていますか?

私の翻訳仲間は毎月入力されている方が多いようです。毎日入力されている几帳面な方もいらっしゃいます。帳簿はできるだけこまめに入れておくと申告がとても楽になります。今回は帳簿つけの順番をご説明します。

人によっていろいろだと思うので、一例としてご覧くださいね。この通りにする必要はありません。

1 普通預金出納帳

記帳順という観点から要(かなめ)になるのはお金の出入りがはっきりしていて「入金」がある「預金通帳」です。預金通帳のお金の流れを「普通預金出納帳」に記帳します。その際、帳尻が合っているか、つまり帳簿と通帳とで残高が同じか毎回確かめます。ここが間違っていると後で全部見直しが必要になるので、しっかり確認する癖を付けましょう。 

このとき、預金を引き出したら毎回科目は「現金」にしていったん現金出納帳に入れます。 

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翻訳者のための青色申告(3)事業主貸と事業主借

2012-08-02 13.05.09

 

魔法の言葉「事業主貸と事業主借」

翻訳者のための青色申告(1)はじめの一歩で、「事業用の通帳に個人のお金の流れは排除する」ようお薦めしましたが、通帳のスリム化は進んでいますか?

とはいえ、毎月の生活費を引き出したり、経費支払いに個人のお金を使ったりするので、まったく排除することはできません。そんなときに便利なのが「事業主貸と事業主借」です。事業のお金と個人のお金の間でやりとりがあったことを示すのが「事業主貸と事業主借」なのです(ただし、法人の場合はこの勘定科目はありません)。

 事業主貸は、事業から個人に流れたお金です(事業のお金を個人のお金に入れた場合、事業のお金で個人の支出をした場合) 。簡単に言うと「事業主に貸したったでー」ということです。

事業主借は、個人から事業に流れたお金です(個人のお金を事業用の通帳に入金した場合、あるいは個人のお金で事業用の支出をした場合)。つまり「事業主から借りてまっせー」という意味です。

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翻訳者のための青色申告(2) - 節税の計画を立てよう

 

2012-05-07 10.44.56

 

今年から青色申告に切りかえた方はそろそろ記帳指導が始まる頃ですね。最初は何が経費にできるのか、どの費目に仕分けたらいいのか、というようなことで悩まれると思いますが、記帳指導で相談できるので安心です。このブログではもう少し全体を見たいと思います。

 売上と経費のバランス

経費はいくらぐらいまで認められるのでしょう。私が以前お話をうかがった複数の税理士さんは、だいたい売上の1/3から半分までなら問題ないとおっしゃっていました。目安として国税庁HPで給与所得控除を見てみると、例えば給与所得が3,600,000円~6,600,000円で収入金額×20%+540,000円となっています。個人事業主は交通費や交際費も自前なので、これよりも多少多くてもよいのではないでしょうか。

売上げが増えても、経費はそのうち頭打ちになります。私の場合どんなにがんばっても150万から250万程度です。経費といっても自分のお金ですので、節税のためだから、とむやみに使うと自分のお金がなくなります。それよりも別の手立てを考えましょう。

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翻訳者のための青色申告(1) - はじめの一歩

Aoiro

出てていくお金を減らそう 

収入が不安定になりがちなフリーランスですが、工夫次第で出ていくお金を減らす余地はたくさんあります。入ってくるお金を増やす努力をすると同時に、節税や経費節減によって実収入を増やしましょう!その第一歩が65万円の所得控除が受けられる青色申告です。どのくらい節税できるか、こちらでシミュレーションできます。

個人事業主のかんたん税金計算シミュレーション

青色申告は思っているより簡単

翻訳業は仕入れもなく買掛金も在庫もありませんし、外注せずに一人で仕事をしている場合や専従者を使わない場合は特に記帳が簡単にすみます。またパソコンも安価になり、面倒な減価償却が必要となる物品もほとんどありません(あったとしても会計ソフトがすべて計算してくれます)。

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コツコツ投資家がコツコツ集まる夕べ女子部

コツコツ投資家がコツコツ集まる夕べ

投資信託を使って毎月コツコツと積み立て投資を行っている人、これから始めようと思っている人が集まって情報交換する場を提供する目的で、5年ほど前から毎月第一水曜日に六本木で「コツコツ投資家がコツコツ集まる夕べ」が開催されています。

長年手弁当で幹事を務められているのは、月刊「投資信託事情」発行人・編集長の島田知保さん、ファイナンシャル・ジャーナリストで「新・投資信託にだまされるな!」などのご著書がある竹川美奈子さん、「rennyの備忘録」のアルファブロガーrennyさんの3人で、5年間皆勤またはほぼ全回出席されています。投資はギャンブルというイメージを修正し、普通の人が無理なくできる投資の普及を欲得抜きで目指しておられると思います。

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