村井さんちのオーブン焼きシーフード編とストロベリーソース

新学期になってお弁当が始まると、下ごしらえと料理、後片づけで仕事以外はずっと台所にいるような気がする4月です。最近作ったお料理を。

村井さんちのオーブン焼きシーフード編

先日ホームベーカリーでセミドライトマトを入れたパンを焼いたのですが、ドライトマトを漬けてあったオイル(市販品)が残っていたのでこれを何とかしたいと思い、オーブン焼きに使うことにしました。と冷凍庫を見たら、殻付きの海老と金目鯛のあらがあったので、シーフードに決定。

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翻訳者のための青色申告(1) - はじめの一歩

Aoiro

出てていくお金を減らそう 

収入が不安定になりがちなフリーランスですが、工夫次第で出ていくお金を減らす余地はたくさんあります。入ってくるお金を増やす努力をすると同時に、節税や経費節減によって実収入を増やしましょう!その第一歩が65万円の所得控除が受けられる青色申告です。どのくらい節税できるか、こちらでシミュレーションできます。

個人事業主のかんたん税金計算シミュレーション

青色申告は思っているより簡単

翻訳業は仕入れもなく買掛金も在庫もありませんし、外注せずに一人で仕事をしている場合や専従者を使わない場合は特に記帳が簡単にすみます。またパソコンも安価になり、面倒な減価償却が必要となる物品もほとんどありません(あったとしても会計ソフトがすべて計算してくれます)。

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多和田葉子さんのカフカ「変身」

facebookのタイムラインで話題になっていた「新訳でびっくり。カフカ『変身』の主人公は、本当に「毒虫」に変身したのか」

 

新訳でびっくり。カフカ『変身』の主人公は、本当に「毒虫」に変身したのか」(米光一成)

冒頭の有名な一文、

Als Gregor Samsa eines Morgens aus unruhigen Träumen erwachte, fand er sich in seinem Bett zu einem ungeheueren Ungeziefer verwandelt.

の多和田訳

“グレゴール・ザムザがある朝のこと、複数の夢の反乱の果てに目を醒ますと、寝台の中で自分がばけもののようなウンゲツィーファー(生け贄にできないほど汚れた動物或いは虫)に姿を変えてしまっていることに気がついた。”

があまりにもこれまでの訳とかけはなれている、というのだ。筆者の米光さんはそのことを批判的に書いているわけではなく、文面からは彼のウキウキした気持ちが伝わってくる。私もそうだ。結論から言うと、多和田さんの頭の中に立ち現れたカフカの世界を、私は純粋にただ味わいたいと思う。これだけたくさんの既訳があるのに、他の訳とは違う、こんなところに連れてきてくれたのか、という訳でなければ、多和田さんに翻訳を依頼したかいがないではないか。

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勉強会の会場、日比谷図書文化館と日比谷公園

来週日比谷図書文化館で勉強会(翻訳勉強会十人十色主催の日英ワークショップ)を開催するので、会場費を支払いに日比谷公園へ行ってきました。

日比谷図書文化館

私たちのように翻訳者が自主的に集まって勉強会やセミナーを行う場合、会場が悩みの種です。Wi-Fiが使えてコンセントもたくさんある貸し会議室はたくさんありますがその分料金は高くなり、4時間借りると2万円を超えます。そこで数千円で借りられる公共施設を探すことになります。埼玉や千葉、神奈川の方にも便利なように都内で借りようとすると、区民か、勤務先や学校が区内にある人でないと借りられない施設が多いのです。

例外はいくつかあり、日比谷図書文化館(旧都立日比谷図書館)の会議室やホールは図書の貸し出しカードを作ればインターネットで予約して誰でも借りることができます。他に品川区のきゅりあん文京区のアカデミー文京などの区民施設は、区民優先ですが登録すれば区民の抽選後に予約の入っていない部屋を借りることができます。

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校正作業を楽に-文書校正支援ツール Just Right!5 Pro

翻訳業を含め、筆で身を立てている人には誤字脱字、表記不統一は悩みの種ですね。「3か月」か「三ヶ月」か、「取り締まり」か「取り締り」か「取締り」か、基準か規準か、のような不統一や、括弧が閉じられていない、開くべき漢字がそのままになっている、などのケアレスミスは、校正者の目をすり抜けてしまうことがあります。そのような間違いを100%防ぐことは不可能でしょう。自作のマクロやツールを使ってチェックされている方も多くいらっしゃいますが、市販のソフトウェアを使ってある程度排除することもできます。そうすれば負担が軽減されてその分内容に注力できます。

文書校正支援ツール Just Right!5 Pro

このツールでどのようなことができるのか、簡単にわかりやすく説明するのはなかなか難しいのですが、末尾に発売元のパンフレットに掲載されているチェック項目の表を記載しましたのでご参照ください。

例を挙げると、『誤りチェック』では、「人事移動」や「できますた。」などの誤字脱字、「こんにちわ」 「1つづつ」などの仮名遣い、「食べれる」などのら抜き表現等がチェックされます。

また『括弧』では、括弧の欠落、不対応、階層まちがい等を指摘してくれます。

標準辞書+ルールで校正をかけると次のようになります(画像をクリックすると拡大されます)

hyoujyunn ru-ru

 

左に指摘一覧、右に校正結果が出るので1つずつあるいはまとめて修正したり、辞書に登録したりできます。

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村井さんちのオーブン焼きとイワシのオーブン焼き

東京では桜も散り始め、寒の戻りはあるもののすっかり春の陽気です。気温が上がるとオーブンの使用頻度も減るのですが、先日リアルお友達の翻訳家村井理子さんがツイートされたオーブン焼きが人気沸騰していたので私も早速作ってみました

村井さんちのオーブン焼き

作り方はこちらのTogetterまとめを参考にしました:村井さんちのオーブン焼き

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私が入れたのは、小粒の新ジャガ、ソラマメ、ヤングコーン、ブラウンマッシュルーム、カボチャ、ズッキーニ、粗切りしたベーコン、鶏もも肉(骨なしぶつ切りと骨付き)

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本屋さんへ行こう!シリーズ番外編-「代官山蔦屋書店映画フロア」

「ない映画がない」映像フロア

本屋巡りと同じく、最近は映画館にもレンタルビデオ屋さんにもろくに足を運んでいない私。代官山蔦屋書店映像フロアに足を踏み入れたとたん、ヨーロッパ映画に耽溺していた20代の自分に戻っていました。

ヌーベルバーグ

ヌーベルバーグのコーナーにジャン・リュック・ゴダールの『アルファヴィル』やフランソワ・トリュフォーの『華氏451』を発見。『いとこ同士』のクロード・シャブロルやジャック・リヴェットも並んでいました。(エリック・ロメールはあったかどうか覚えていませんがきっとあるはず)。一緒に古書も並べられているのがユニーク。

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本屋さんへ行こう!シリーズ1「代官山蔦屋書店」

Amazon一人勝ちで街から本屋さんがどんどんなくなっていると、出版業界では危機感がつのっています。けれどもすぐに効果の出る処方箋はそう簡単に見つかりません。私も以前は東京の書店を渉猟していたのに(もっと昔、高校生の頃なんか、リュックしょって大阪の紀伊國屋まで本を買いに行っていたのに)、ここ数年は座職で家にこもっているせいで明らかにAmazon依存症。ところが最近なぜだろう、本屋さんに行きたい!という気持ちがむくむくと湧いてきたのです。そこで、せっかくだからいろんな本屋さんを巡ってブログにアップしよう!と思い立ち、「本屋さんへ行こう!シリーズ」を始めてみました。

企画力とくつろげる空間 

 

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蔦屋代官山と言えば、イベントをどんどん企画して人を集め、カフェやコンビニも併設、ゆったりした空間を演出して滞在時間が長くなるよう工夫していることで知られていますよね。平日なのに人が多くて店内の様子は撮れませんでしたが、こちらの蔦屋さんのHPの雰囲気そのまま、ぶ厚い木板を贅沢に使った書棚と照明を落とした落ち着いた雰囲気が気に入りました。

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2014年までに寄稿した翻訳関係のエッセイなど

JATアンソロジー「翻訳者の目線」

日本翻訳者協会では3年前から世界翻訳の日(9月30日)に会員によるアンソロジー「翻訳者の目線」を刊行しています。私も毎年寄稿しています。PDFでお読みいただけます。2014年版。2013年版の自分の記事をこちらにも掲載しました。

2014年版 (25ページ)

「辞書を読む」

正式名DEUTSCHES WÖRTERBUCH VON JACOB GRIMM UND WILHELM GRIMM、通称「グリムのドイツ語辞典」をご存じだろうか。童話で有名なあのグリム兄弟が編纂を開始した辞書である。兄弟が着手したのが1838年、途中で二人が亡くなり、後を引き継いだ人たちの手で終巻が配本されたのが1961年、全16巻33冊の壮大な仕事だ。依頼した出版社は当初、ドイツの家庭に広まったグリム童話のように一家に一冊の辞書を目指したらしいが、その思惑は大きく外れた。けれどもグリム兄弟は民衆の言葉である方言や民間伝承、しきたりや習慣を重んじ、当時の生きた言葉も辞書の中に多く取り入れている。弟ヴィルヘルム亡き後、残されたヤーコプが最後に取りかかった用語は「Frucht」であるといわれている。果物を意味するこの項目の本文の途中には注がつけられ、「この語をもってヤーコプ・グリムは永遠に筆を置いた」と書かれている。そのような注がつけられた辞書を、私は他に知らない。

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2013年と2014年に独日翻訳セミナーの講師をつとめました

昨年、一昨年と、翻訳学校で半日の独日翻訳セミナーの講師をつとめました。過去のセミナー内容は学校のホームページからは削除されてしまっため、こちらに一部内容を掲載します。初めての経験でしたが、受講生の皆さまとワークショップを行い、私自身も大変勉強になるセミナーとなりました。

実践的アプローチによる独日実務翻訳セミナーI

~幅広い分野に対応するコツ~

(2013年6月15日、サンフレアアカデミー)

 (内容)

仕事が多く専門分野を絞って仕事を受けることのできる英語とは異なり、独和翻訳では比較的幅広い分野をカバーしながらさまざまな種類の文書を翻訳することが多くなっています。得意としていない分野でも専門家が読んで違和感のない翻訳を心がけなければなりません。また、プレスリリースや取扱説明書のように読みやすさが求められるものから技術文書のように正確さが重視される文書まで、さまざまな文書を頭を切り換えながら翻訳しなければなりません。さらに、英語のように親切な文法書や翻訳指南書がないためにおろそかになりがちな文法上の要点、独和の専門辞書がほとんどない現状で効率的に用語を探す工夫、文書によって異なる翻訳の注意点など、例文を訳しながら学びます。

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