翻訳祭、セッションと対談で登壇します

2012-11-08-12-59-58

日本翻訳連盟主催のJTF翻訳祭ですが、今年で26回を数えます(11月29日(火))。私は第6回から(多分)参加しています。今まで何度か登壇しましたが、今年は翻訳勉強会十人十色のパネルディスカッションと、翻訳家でライターの実川元子さんとの対談の2コマで登壇することになりました。 

パネルディスカッション:使われないツールの使い方 ― 十人十色のツール論 

実務翻訳者は翻訳時にさまざまなツールを使用していますが、特にネガティブに語られがちな翻訳支援ツール(CATツール)について、翻訳者が4人集まって議論します。

4人とも翻訳支援ツールを10年~20年使用しているベテランで、これほどの熟練者が4人も集まることはそうないと思われます。分野によりツール指定のお仕事が避けられない現状も見つめ、何が問題なのか、どうやったらツールに使われず、高品質の翻訳を提供できるのか、4人のノウハウも含めとことん話し合いたいと思っています。またこの機会にツールベンダーや翻訳会社への提案もできたらと思っています。 

【概要】

翻訳勉強会「十人十色」では、2014年と2015年の翻訳祭で連続して、個人翻訳者のキャリアについて考えてきた。今年は、私たちの翻訳現場をクローズアップし、もっと身近なテーマを取り上げることにする。まずは、翻訳者がふだん使っているツールの問題だ。 翻訳支援ツールはもちろんのこと、翻訳者が使える「ツール」はこの10数年でかなり充実してきた。だが、そういったツールは本当に翻訳者の役に立っているのだろうか。いわゆる翻訳支援ツールは、本当に「翻訳を支援」しているのだろうか。 一方、視点を変えてみると、翻訳者のほうはツールをちゃんと使いこなしているのかとも自問してみなければならない。ツールに振り回されていたり、ツールに使われていたりしないだろうかSNSなどでも繰り返し議論されるこの問題について、また翻訳祭というオープンな場で一緒に考えてみたい。 

パネルディスカッションのポイント:
● 翻訳者が使うツールとは
● 翻訳支援ツールは何を「支援」しているのか
● 翻訳支援ツールの何が問題なのか
● 翻訳支援ツールを使う仕事は「つまらない」のか
● その他のツールはどう使うか
● ツールに使われず、ツールを使うにはどうすればいいのか

プログラムへのリンク:使われないツールの使い方 ― 十人十色のツール論

対談:私たちは逃げ切り世代?-翻訳者に未来はあるのか

ベテラン出版翻訳者でライターの実川元子さんが『翻訳というおしごと』(アルク)という本を12月に出されるのですが、執筆前にインタビューを受けました。そのご縁で今回対談のお相手をさせていただくことになりました。

20年前に私がこの業界に入って以来、低単価、厳しい納期、CATツール(翻訳支援ツール)指定、機械翻訳、出版不況と、翻訳の世界は暗い話題ばかりです。あげくAIで翻訳が不要になる説まで浮上しています。若い方から翻訳者になりたいと言われて一瞬ポジティブな返答を躊躇してしまう昨今。私たち2人がどうやって翻訳者になったか、当時はどうだったかというところから始め、現状を見つめながら未来を語りたいと思っています。

その準備もあり、『翻訳というおしごと』のゲラをお送りいただいて今読んでいるのですが、これがものすごくおもしろいんです!出版、映像、実務の翻訳者十数人へのインタビューによる他で聞けないような濃い内容が、実川さんの長年のご経験に裏付けられた生き生きした文章でつづられており、しかも翻訳という仕事の現状がよくわかる構成になっています。翻訳者を目指している方だけでなく、すでにお仕事をされている方にも有用な本だと思います。このときの取材で見聞きされたことも含め、実川さんにたっぷりインタビューしたいと思っていますので、お楽しみに!

ちなみにこの本は翻訳祭で特別に先行販売されます。

『翻訳というお仕事』(実川元子著、アルク) 

【概要】

翻訳者歴20年以上の実務翻訳者と出版翻訳者が、翻訳者としての過去・現在・未来を語る。翻訳者になった経緯。これまでやってきた仕事。翻訳の仕事をするにあたって大切にしていること。今もなお感じる翻訳のおもしろさとむずかしさ。フリーランスで働くことのメリットとデメリット。フリーランスだからこそ気をつけている人間関係とビジネスマナー。そして実務と出版と分野は違っても、この翻訳業界に身をおいている20年間に起きた著しい変化と、今リアルに感じている危機感について。変化にできるかぎり対応しつつも、このまま逃げ切る体勢に入るのか? それとも変化の先を行く攻めの姿勢に切り替えるか? 翻訳業の未来は、もしかしたら翻訳者自身にかかっているのかもしれない。どの道を選択するにせよ、10年後にも輝いているために翻訳者は日々何をすればいいのだろうか?

対談のポイント:
実務翻訳と出版翻訳-どこが違う? 何が同じ? 私たちの場合
敵か味方か-CATツールと機械翻訳
絶望するのはまだ早い-翻訳者を目指している方へ
翻訳クラスタを利用しよう-駆け出し翻訳者三種の神器
私たちは逃げ切れる?-生き残りをかけて、なにをすべきか
ピンチはチャンス-10年後も輝いていけるように

プログラムへのリンク:私たちは逃げ切り世代?-翻訳者に未来はあるのか

翻訳祭へのお申し込み

22日までに申し込むと前売り料金です。また司会や受付、書記などのボランティア参加なら参加費無料です。ちょっとのぞいてみたい方はボランティアがお得ですよ。

 第26回JTF翻訳祭 考えよう、翻訳のこと ~ともに歩む翻訳の未来へ~

2016年11月29日(火)9:30~20:30

アルカディア市ヶ谷(東京)にて開催

 

 

 

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