翻訳者のための青色申告(7) – 翻訳者(文筆業)が入れる国民健康保険組合

2012-07-02 13.07.15

 

平均的な収入の翻訳者にとって税金のうち最も負担が大きいのは「国民健康保険税」でしょう。「申告所得額(各種控除前)」に基づいて計算されるので、節税対策の効果があまり及ばないからです。

そこで、翻訳者が入れそうな国民健康保険組合を調べてみました。たいていの場合地方自治体の国民健康保険より保険税は安くなるようです。ホームページの画面に申告所得額を入れてシミュレーションできる組合もあります。

見つけた組合は4つ(東京芸能人国民健康保険組合、大阪文化芸能国民健康保険組合、京都芸術家国民健康保険組合、文芸美術国民健康保険組合)ですが、加入は指定の職業についているか、指定の所属団体に属している個人事業主であることが条件となっています(法人事業所の事業主及び従業員は加入できません)。

また認可地域(住民票の住所)にも制限があります。残念ながら全国を網羅しているものは1つだけで、あとは首都圏と関西圏が主です。

本人だけでなく家族も加入できますが、世帯全員の加入が必要な組合もあります。また、組合員の推薦人が必須の組合もあります。

東京芸能人国民健康保険組合

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認可地域は東京都(島しょを除く)、神奈川、千葉、埼玉各県です。

加入できる職業の種類に映画関係があり、「字幕作者」とありますので、映像翻訳者の方は入れるのではないかと思います。

また、「芸術創造に係わるもので、それぞれの各ジャンルで構成する団体に所属か、各ジャンルで労務を提供している方」とあるので、芸術関係の書籍を翻訳されている方(音楽とか美術とか)も対象に含まれるかも知れません。

ただし、組合員の推薦人が必要です。周囲に加入されている方がいないか聞いてみましょう。

加入できる方の一覧はこちら

大阪文化芸能国民健康保険組合

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認可地域は関西が中心ですが、関東は東京都全域、神奈川県(横浜市、鎌倉市、相模原市)、埼玉県(蕨市、新座市)千葉県(浦安市)がカバーされています。静岡県、愛知県、広島県、岡山県などにも少ないですが認定地域があります。

加入団体に翻訳・文芸関係の団体はありませんが(能楽協会や上方落語協会などが並んでいます)、個人で加入する場合、作家・文筆業のなかに「翻訳家」があります。文筆業というくくりなので、確定申告書に「翻訳業」が明記されていれば大丈夫です。組合員の紹介が必要ですが、紹介者がいなくても「ご相談ください」とありますので直接相談されるといいと思います。

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保険料のシミュレーション

新規加入時のみ、大阪まで保険証を取りに行く必要がありますが、この4つの中では間口が広く入りやすいのか、私の周りでは(関東でも)この組合に入っている翻訳者がたくさんいらっしゃいます。

京都芸術家国民健康保険組合

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認可地域は京都府全域のほか大阪、奈良、滋賀、兵庫の指定された市町村です。

組合員の職種は芸能、美術、工芸、伝統工芸、その他芸術関係の業務に専ら従事する個人事業主とあり、翻訳も「芸術に関するもの」という限定がされていますが入っています。美術書などの翻訳をされている方は加入できるのではないでしょうか。

加入できる方の一覧はこちら

文芸美術国民健康保険組合

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認可地域は日本国内ですが、「文芸、美術及び著作活動に従事し」、かつ、「組合加盟の各団体の会員」である必要があります。

団体の中には、日本児童文芸家協会、日本文芸家協会、日本推理作家協会などがあり、翻訳だけでなく執筆もされていて、このような団体に所属されている方なら加入できます。

組合所属団体一覧

 

以上、4つご紹介しました。ケースバイケースですので、ぜひご自分で問い合わせてみてください。また、提出が必要な書類などもそれぞれ違いますので上記ホームページでご確認くださいね。

2013-07-08 12.55.36

 

翻訳者のための青色申告(1) - はじめの一歩

翻訳者のための青色申告(2) - 節税の計画を立てよう 

翻訳者のための青色申告(3)事業主貸と事業主借

翻訳者のための青色申告(4) – 帳簿入力の順番

翻訳者のための青色申告(5) – 現金主義と発生主義

翻訳者のための青色申告(6) – 申告後の書類保管と次年度の作業

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