翻訳者のための青色申告(9) – 確定申告書とマイナンバー

年明けの確定申告に向けて、記帳もそろそろ終わり、申告のシュミレーションを行っておられる頃かと思います。経費がもう少し多くても大丈夫と思ったら何か購入しておくのも今のうちです。

【追記】結論から書きますと、eTaxでないならマイナンバーが申告書に記載されていなくても税務署は受領する。

平成28年度分から確定申告書にマイナンバーの記載が必要

社会保障・税番号(マイナンバー)制度の導入により平成28年分以降の確定申告書等の提出の際には、「マイナンバーの記載」 + 「本人確認書類の提示又は写しの添付」が必要です。

 国税庁のお知らせサイト

さらに、専従者や扶養家族のマイナンバーも記入が必要とのことです。

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翻訳者のための青色申告(8) – マイナンバーの提供について

2012-09-24 13.09.51

個人事業主として翻訳のお仕事を受けていると毎月支払を受ける際に所得税が源泉徴収されます。今年度から、会社が税務署に法定調書を提出する際にマイナンバーの記載が必要になりました。(ただし翻訳者宛の支払調書には記載されません)。 

個人のセキュリティの観点から提供を断る方も多いかと思います。拒否する旨書類を提出し、その書類を相手の会社で保管されていれば、法的には問題はありません。

届けるか届けないかは個人の自由です。そういう裁量が個人に与えられていることはありがたいなと思います。

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翻訳者のための青色申告(7) – 翻訳者(文筆業)が入れる国民健康保険組合

2012-07-02 13.07.15

 

平均的な収入の翻訳者にとって税金のうち最も負担が大きいのは「国民健康保険税」でしょう。「申告所得額(各種控除前)」に基づいて計算されるので、節税対策の効果があまり及ばないからです。

そこで、翻訳者が入れそうな国民健康保険組合を調べてみました。たいていの場合地方自治体の国民健康保険より保険税は安くなるようです。ホームページの画面に申告所得額を入れてシミュレーションできる組合もあります。

見つけた組合は4つ(東京芸能人国民健康保険組合、大阪文化芸能国民健康保険組合、京都芸術家国民健康保険組合、文芸美術国民健康保険組合)ですが、加入は指定の職業についているか、指定の所属団体に属している個人事業主であることが条件となっています(法人事業所の事業主及び従業員は加入できません)。

また認可地域(住民票の住所)にも制限があります。残念ながら全国を網羅しているものは1つだけで、あとは首都圏と関西圏が主です。

本人だけでなく家族も加入できますが、世帯全員の加入が必要な組合もあります。また、組合員の推薦人が必須の組合もあります。

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翻訳者のための青色申告(6) – 申告後の書類保管と次年度の作業

 

2016-03-08 13.06.26

この2週間、当ブログのアクセス数がいつもの倍ぐらいあったので、申告される方が見てくださっているのかなと思っていました。ありがとうございます。初めての青色申告、無事終わられましたか?ずっと白色申告されてきた方にとってはさほど難しくはなかったかもしれませんが、困ったこと、悩んだこともあったのではないかと思います。1年たつとまた忘れてしまうので、気がついたことはメモしておくと来年助かります。私の手元には最初の頃のメモがまだ残っていますが、今でも役に立つことがあります。

 申告後の作業 – 書類の保管

提出した申告書、決算書等の控えはもちろん、帳簿(私は総勘定元帳を印刷しています)、領収書や通帳などは原則として7年間の保管が義務付けられています。

国税庁サイト「記帳や帳簿等保存・青色申告

ここを見ると、データのみで保管したい場合は届出が必要です。

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翻訳者のための青色申告(5)- 現金主義と発生主義

2014-03-17 12.48.06

もう2月も半ばですね。支払調書は揃いましたか? 私は取引先の数が多いので毎年なかなか揃いません。発行期限は1月末ですので2月下旬になっても届かない場合は問い合わせてみましょう。昨今はPDFをダウンロードリンクをメール送付される会社もあります。また、金額が5万円未満の場合支払調書の発行が義務ではないらしく、出さない会社もあるようです。

現金主義と発生主義

送られてきた支払調書の合計金額と自分で会社別に後継した金額と食い違うことはよくあります。「現金主義」で計算している会社があるからです。かといって発生主義で計算し直して欲しいなどとお願いはできないです。また、白色申告でも青色申告でも、基本的に発生主義で計上する必要があるので相手の現金主義に合わせることはできません。

そういう場合や支払調書が発行してもらえなかった場合実際の金額を入れる、しかありません。私は帳簿とは関係なく、支払調書に記載された源泉税の合計を確定申告書に記入していましたが、それで問題はありませんでした。

ところで現金主義と発生主義とはどういう意味でしょうか。
発生主義とは、現金の収入や支出が発生した時点には関係なく、収入や支出の事実が確定した日の日付けで計上する方法です。要するに請求書を起こした日の売上げになります。
現金主義とは現金の収入や支出があった日の日付けで記帳する方法を指します。つまり支払いがあった時点で計上する方法です。

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投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2015 に投票しました

2013-11-14 12.54.24

 

コツコツ女子部の幹事をしたり、日本翻訳連盟の翻訳祭や日本翻訳者協会の東京定例会などでフリーランスとお金についてお話しさせていただいたりしたせいか、お友達からよく「何を買えばいいの?」と聞かれます。そんなときいつもお教えするのが「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year」で選ばれた投信です(もちろん購入はご本人の判断で、私はただ情報提供しているだけです)。

証券会社や銀行など販売側の視点ではなく、購入する投資家の視点で選ばれているので、基本的に「販売手数料が無料(ノーロード)」で「信託報酬も低い」インデックスファンドか、アクティブファンドでもいわゆる「志の高い」直販投信などが並びます(2014年の結果)。

今まで投票したことはなかったのですが、今年から始めたこちらのブログなら投票資格があると運営委員の方に背中を押していただいたので、締めきりギリギリの30日、やっと投票しました。持点は一人5点で、3つまで投票できます。

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翻訳者のための青色申告(4) – 帳簿入力の順番

2012-11-15 10.54.34

控除証明書が届く季節になりました。順調に毎月帳簿を入力されていますか?

私の翻訳仲間は毎月入力されている方が多いようです。毎日入力されている几帳面な方もいらっしゃいます。帳簿はできるだけこまめに入れておくと申告がとても楽になります。今回は帳簿つけの順番をご説明します。

人によっていろいろだと思うので、一例としてご覧くださいね。この通りにする必要はありません。

1 普通預金出納帳

記帳順という観点から要(かなめ)になるのはお金の出入りがはっきりしていて「入金」がある「預金通帳」です。預金通帳のお金の流れを「普通預金出納帳」に記帳します。その際、帳尻が合っているか、つまり帳簿と通帳とで残高が同じか毎回確かめます。ここが間違っていると後で全部見直しが必要になるので、しっかり確認する癖を付けましょう。 

このとき、預金を引き出したら毎回科目は「現金」にしていったん現金出納帳に入れます。 

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翻訳者のための青色申告(3)事業主貸と事業主借

2012-08-02 13.05.09

 

魔法の言葉「事業主貸と事業主借」

翻訳者のための青色申告(1)はじめの一歩で、「事業用の通帳に個人のお金の流れは排除する」ようお薦めしましたが、通帳のスリム化は進んでいますか?

とはいえ、毎月の生活費を引き出したり、経費支払いに個人のお金を使ったりするので、まったく排除することはできません。そんなときに便利なのが「事業主貸と事業主借」です。事業のお金と個人のお金の間でやりとりがあったことを示すのが「事業主貸と事業主借」なのです(ただし、法人の場合はこの勘定科目はありません)。

 事業主貸は、事業から個人に流れたお金です(事業のお金を個人のお金に入れた場合、事業のお金で個人の支出をした場合) 。簡単に言うと「事業主に貸したったでー」ということです。

事業主借は、個人から事業に流れたお金です(個人のお金を事業用の通帳に入金した場合、あるいは個人のお金で事業用の支出をした場合)。つまり「事業主から借りてまっせー」という意味です。

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翻訳者のための青色申告(2) - 節税の計画を立てよう

 

2012-05-07 10.44.56

 

今年から青色申告に切りかえた方はそろそろ記帳指導が始まる頃ですね。最初は何が経費にできるのか、どの費目に仕分けたらいいのか、というようなことで悩まれると思いますが、記帳指導で相談できるので安心です。このブログではもう少し全体を見たいと思います。

 売上と経費のバランス

経費はいくらぐらいまで認められるのでしょう。私が以前お話をうかがった複数の税理士さんは、だいたい売上の1/3から半分までなら問題ないとおっしゃっていました。目安として国税庁HPで給与所得控除を見てみると、例えば給与所得が3,600,000円~6,600,000円で収入金額×20%+540,000円となっています。個人事業主は交通費や交際費も自前なので、これよりも多少多くてもよいのではないでしょうか。

売上げが増えても、経費はそのうち頭打ちになります。私の場合どんなにがんばっても150万から250万程度です。経費といっても自分のお金ですので、節税のためだから、とむやみに使うと自分のお金がなくなります。それよりも別の手立てを考えましょう。

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翻訳者のための青色申告(1) - はじめの一歩

Aoiro

出てていくお金を減らそう 

収入が不安定になりがちなフリーランスですが、工夫次第で出ていくお金を減らす余地はたくさんあります。入ってくるお金を増やす努力をすると同時に、節税や経費節減によって実収入を増やしましょう!その第一歩が65万円の所得控除が受けられる青色申告です。どのくらい節税できるか、こちらでシミュレーションできます。

個人事業主のかんたん税金計算シミュレーション

青色申告は思っているより簡単

翻訳業は仕入れもなく買掛金も在庫もありませんし、外注せずに一人で仕事をしている場合や専従者を使わない場合は特に記帳が簡単にすみます。またパソコンも安価になり、面倒な減価償却が必要となる物品もほとんどありません(あったとしても会計ソフトがすべて計算してくれます)。

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